私が2021年8月から通うことになったNUSのMaster of Computing(General Track)の特徴を簡単にご紹介します。
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アジアトップから世界トップクラスへ
国:シンガポール
大学名:National University of Singapore(通称NUS)
School名:School of Computing
Program名:Master of Computing (General Track)
HP:https://www.comp.nus.edu.sg/programmes/pg/mcomp-gen/
NUSは中国の精華大学と肩を並べるアジアトップクラスの国立大学です。
TimesのランキングではComputer Scienceの領域で世界8位にランクインするなど世界的な評価が高まってきているようです。
参考:NUS News
https://news.nus.edu.sg/nus-ranked-among-top-10-worldwide-for-computer-science-and-engineering/
7つのMaster Program
Master of ComputingのプログラムはSchool of Computingが提供していますが、私のプログラムも含めて7つあります。
・Computer Science
・Information Systems
・Inforcomm Security
・Artificial Intelligence
・Master of Computing(General Track) ←これ
・Master of Science in Digital FinTech
・Master of Science in Business Analytics
参考:NUS/Programmes/Graduate Programmes
https://www.comp.nus.edu.sg/programmes/#graduate
2021年1月に新設された新しいプログラム
School of Computingは1975年に創設され、Master of Computingはその主要なプログラムですが、その中でも Master of Computing(General Track) というプログラムは Master of Science in Digital FinTechとともに 2021年1月に新設された新しいプログラムです。
Non-Computing Background向け
このプログラムはSTEM関連の学位やITセクターの勤務経験のない人向けのMaster programというかなり希少なプログラムです。
近年テクノロジースペシャリストの需要が高まっている一方で、ITやComputer Science(CS)とは無縁のキャリアを築いてきた人が網羅的かつ専門的な知識を得ることのできる機会が少ないことから、産業界の要望を受けて新設されたプログラムのようです。
6つの必修科目と4つの選択科目
6つの必修科目では、Computingに関する土台作りとして以下授業を履修します。
(厳密には7つの科目から6つを必修科目として履修)
IT5001 Software Development Fundamentals
IT5002 Computer Systems and Applications
IT5003 Data Structures and Algorithms
IT5004 Enterprise Systems Architecture Fundamentals
IT5005 Artificial Intelligence
IT5006 Fundamentals of Data Analytics
IT5007 Software Engineering on Application Architecture
1 Semesterで履修できる上限が5科目(下限は3科目)なので、必修科目6科目を終えるのには最低でも2 Semester(1年)を要します。
一方で、課題や宿題もかなり多く1Semesterで5科目取るのは実質的には不可能で、私は1st Semesterで当初4科目を登録したのですが、授業が始まって早々に無謀な選択だったことに気付き、1科目declineして3科目にして何とか乗り切りました。
2nd Semesterから選択科目を履修できるようになり、他のMaster programが提供している専門領域(Computer Science、Information Systems、Inforcomm Security、Artificial Intelligence)の授業の中から自身の興味関心やキャリア志向に応じて選択できます。
インターンによる実践的なスキル習得
General Trackで特徴的なのが、Capstone Projectというインターンを単位認定科目として必修化しており、External Capstone ProjectとInternal Capstone Projectの2つのオプションがあります。
External Capstone Projectは外部のIT企業などに4か月間勤務し、データ分析やIT関連の業務に従事をします。主に学士あがりで企業での勤務経験のない人を対象としているようです。
Internal Capstone ProjectはSchool of Computingの教授が監修するプロジェクトに12か月間参加し、授業で習った基礎項目を実践的なスキルへと昇華するような仕組みになっているようです。社費留学生やパートタイムの学生を対象にしているようで、私はInternal Capstone Projectに参加する予定です。
私は長年の社会人経験で得ていることもあり、いわゆる社会人の基礎みたいなものは不要なので、12か月という長期間のInternal Capstone Projectで教授や学生とのネットワーキングもできるのではと期待しています。
私は3rd Semester(2022年8月以降)からProjerctに参加する予定なので、別途また記事にします。
倍率は上昇傾向。日本人は私一人だけ。。
General Trackの生徒数ですが、2021年1月プログラム開始の生徒(1期生)は約65名、私が参加している2021年8月開始(2期生)の生徒数は90名程度で、倍率はそれぞれ1期生は7倍程度、2期生は8倍程度とのことでした。
2期生の学生の分布ですが、ざっくり6割がシンガポール人、3割が中国人で、残り1割がインド人、ベトナム人、韓国人、インドネシア人で、日本人は私だけ。。1期生にも日本人は1名だけのようなので、日本のDX人材育成が世界的にも遅れていると言われているのも納得できる割合でした(ちなみにNUSのMBAは日本人が3割程度で最大勢力のひとつらしいです)
まとめ
Master of Computing(General Track)はNon-Computing Background向けの新しいプログラムということで私にとってはまさにドンピシャのプログラムだと思っています。
また、世界トップクラスのComputing Schoolが提供するプログラムなので頑張って勉強すれば、卒業するときにはかなりの実力がついているのではないかという期待感もあります。
日本人が少ないので、私の経験を日本の企業の方々にも伝えていきたいと思っています。